再開発が進む元祖せんべろの街【立石】を撮ってきました
葛飾区のほぼ中央に位置する立石
葛飾区役所や文化会館などがあり行政の中心も担っています
名前の由来はとても古く、古墳時代(6世紀頃)に遡ります
当時、古墳の材料として千葉県の房総半島から「凝灰岩」が運ばれてきました
奈良時代には「古代東海道」がこの地を通り、
道しるべとしてこの岩(石)が重宝されていたそうです
それが「立石」という地名の由来です
この立石は『立石様』と呼ばれ、
現在は立石八丁目にある公園の祠に鎮座しています
今回は立石様ではなく、京成立石駅周辺を撮り歩いてきました


奥戸街道(都道60号)から京成立石駅方向にアーケード商店街が2つ並んでいます
『立石駅通り商店街』と『立石仲見世』です
どちらも戦後に露店が集まって形成された闇市がルーツとなっています
(→闇市とは)
どちらも駅の南口から伸びています




立石駅通り商店街は、老舗と新しいお店が共存している便利な商店街という印象です








立石仲見世は、より昭和感が残る通りでした
閉まっているお店も多く、人通りはあまりありませんでしたが
開いているお店にはお客さんがたくさんで賑わっていました


次は駅の北口を紹介します



駅の北口は辺り一面がフェンスで覆われています
都市再開発の真っ最中です
(→再開発について)


1997年に再開発研究会が発足
2007年に再開発準備組合が設立
2017年に都市計画が決定し事業化
長年かけて計画されてきた再開発が
現在、本格的に着工されているところです



戦時中から売春防止法が施工されるまで、
北口のこの辺りには赤線地帯がありました
(→赤線とは)
かつてはカフェー建設なども見られたそうですが
今はもう面影がありません
(カフェー建設についてはいつか記事を書こうと思います)
そしてもう一つ
立石の象徴だった『呑んべ横丁』という一角もありました
戦後の闇市が飲食店に業態チェンジをして形成されていったパターンです
(→横丁について)
呑んべ横丁
アサヒビール
と書かれた大きな看板が目印で
足を踏み入れると昭和にタイムスリップしたような景色が広がり、まるで異世界だったようです
2023年8月末には全店が立ち退き、
9月5日『呑んべ横丁』の大きな看板は撤去されました
「いつか行ってみたい」と思いながらも
一度も足を踏み入れることが出来なかったことが未だに悔やまれます
このことがあってから、
「今の内に写真を撮っておこう」という思いが強くなった気がします
南口に戻ります









北口の再開発が進む立石ですが
南口もまもなく着工予定です
現存する内に撮ることが出来て良かった








撮影日:2025年9月